チュートリアル 5.4: 適切な最適化のためのヒント


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ここでは、OpticStudio の広範囲で高性能な最適化機能を最大限に引き出すうえで効果的な各種のヒントを紹介します。

物理的に有意な評価関数を使用する

レンズの設計に着手する前に、そのテスト方法と用途を考慮します。テスト方法は、次のように大別できます。

· CCD アレイまたは (使用されなくなりつつありますが) 写真フィルムへの結像。このようなテストでは RMS スポット半径が適切な性能指標となることが普通です。最終的な光学系の収差が約 2 波長未満と想定できる場合は RMS 波面収差を使用します。

· レンズを干渉計でテストする場合は、RMS 波面収差が最小となるように最適化します。

· レンズを MTF 測定装置でテストする場合は、RMS 波面収差を使用します。RMS 波面収差がゼロに近くなるに伴って、MTF が改善されます。さらに性能を改善するには、テクニカル リファレンスの「最適化」に説明がある各種の MTF* オペランドを使用して、特定の空間周波数域での MTF 性能向上を目指します。

· ビーム エクスパンダのようなアフォーカル光学系を設計する場合は、システム エクスプローラの [アパチャー] (Aperture) セクションにあるスイッチでレンズをアフォーカル モードに切り替えます。最終的な光学系の収差が約 2 波長より大きいと想定できる場合は RMS 角収差半径を使用し、2 波長を下回ると想定できる場合は RMS 波面収差を使用します。

収差係数を直接最適化しない

評価関数の中で SPHA COMA などのザイデル収差を直接の目標として、最適化対象のレンズを調整したうえで、5 次収差を使用して踏み込んだ調整に移る方法 (たとえば、マクロ fifthord.zpl または最適化マクロ ZPL03.zpl を参照してください) は魅力的に思えます。これは OpticStudio で何の問題もなく実行できる手順ですが、次のような理由からお勧めできません。

· ティルトおよびディセンタした光学系や、非球面、回折部品、GRIN などを持つ光学系では収差の計算が困難です。

· OpticStudio RMS スポット半径やRMS デフォルト評価関数で使用するガウシアン求積法 (GQ) では、指定した次数の波面収差まで正確な結果が得られます。デフォルト評価関数で n 個のリングを使用すると、最大 r(2n-1) 次までのすべての波面収差を制御できます。今回の二枚レンズの設計では 4 個のリングを使用しているので、最大 r7 までのすべての収差を制御可能であり、5 次収差よりも高い次数までの制御を実現しています。この便利な手法を、きわめてわかりやすく解説した、G. W. Forbes 著、『Opticalsystem assessment for design: numerical ray tracing in the Gaussian pupil (J.Opt. Soc. Am. A, Vol. 5, No. 11, p1943 (1988)) を参照してください。

· 普通は、スポット サイズ、波面収差、MTF などの現実的な性能指標を最適化の対象とします。50 年前、収差の理論は計算を簡素化するための便利な手法にすぎませんでした。しかし、21 世紀のコンピュータと OpticStudio のようなマルチスレッド化されたソフトウェアは、当時のツールに比べてはるかに高速になっています。したがって、何らかの中間的な関数を最適化することで目標とする性能が得られることを望むより、目的の性能値自体を直接最適化する方がより実際的です。製作した光学系のテストに使用する指標に対して最適化を実行するようにします。

· たとえば、二枚レンズの最適化では、軸上色収差や横方向色収差などの色による効果を直接目標値に設定する必要がありません。デフォルトである RMS スポット半径の評価関数で、これらの収差も自動的に最適化できるからです。

· なお、ディストーションはこの例外です。ディストーションは像質ではなく、像の位置のみに影響するからです。ディストーションの制御には、DIMX ISG などのオペランドを使用できます。

最適化ウィザードを使用する

評価関数を構成する基盤として最適化ウィザードを使用することをお勧めします。このウィザードでは、独自の最適化関数を作成する際の土台となる「デフォルト評価関数」を生成します。最終的に、結像光学系の特性は RMS スポット半径または RMS 波面収差で評価し、アフォーカル光学系の特性は RMS 角半径収差または RMS 波面収差で評価します。最適化ウィザードでは、設計段階で必要になることが多い光学機械的制約も自動的に作成できます。このような制約として、レンズのエッジやレンズ中央の厚みなどがあります。

エディタでウィザードのオペランドの上に独自のオペランドを挿入することにより、目標や制約を容易に追加できます。OpticStudio では。デフォルト評価関数の開始位置を示すために、ダミー オペランドである DMFS (Default Merit Function Start) が出力されます。この行より下のオペランドを手作業で修正しないようにします。DMFS オペランドをクリックして Insert キーを押すと、デフォルト評価関数の上に新しい行を挿入できます。

ハンマー最適化を使用する

ローカル最適化機能で最適化したレンズの性能を引き上げるにはハンマー最適化を使用します。最適化以外の作業を実行している間も、何らかの最適化を実行してハンマー最適化を常時動作状態に置くことを習慣とするようにします。ハンマー最適化機能は、終夜や週末、また必要であれば数週間にわたって動作状態にしておくことができます。

適切な境界条件を使用する

評価関数には、光学的な目標だけでなく、必ず境界制約も記述する必要があります。これには、以下の 2 つの重要な利点があります。

· 製造可能で、光学以外の目標も満足できる設計が得られます。たとえば、レンズのエッジと中央の厚みに対しては、妥当な値に収まるように必ず制約を適用します。そのほかにも、用途の要件に応じて、長さや重量などの制約を追加できます。

· 適切な境界制約を適用することでグローバル最適化を高速化できる効果もあります。OpticStudio では、パラメータ空間の中で境界制約に適合しない領域が検討対象から除外されるからです。特にグローバル最適化では、数桁も高速化できる場合があります。

システム チェック ユーティリティを使用する

[設定](Setup) タブの [システム チェック](System Check) ユーティリティは、光学系の設定に予期しない誤りがないことを確認するうえできわめて効果的なツールです。このようなユーティリティを使用しても、発生の可能性がある誤りをすべて検出できるわけではありませんが、少なくともこのユーティリティで報告された誤りはすべて確認し、「エラー」に分類されたものはすべて修正する必要があります。


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