チュートリアル 6.1: 簡単な例


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[ファイル](File) [新規作製](New) をクリックして、OpticStudioでの新規設計を開始します。次に、[設定](Setup) [ノンシーケンシャル UI モード](Non-Sequential UI Mode) をクリックします。新しいエディタとしてノンシーケンシャル コンポーネント エディタ (NSCE) が表示されます。[解析] (Analyze) タブおよび [公差解析](Tolerancing) タブが、シーケンシャル モードと異なります。

NSCE の外観と使い勝手は、レンズ データ エディタやメリット ファンクション エディタによく似ています。これらのエディタの使用方法を知っていれば、NSCE も問題なく使用できます。NSCE は他のエディタ同様、ツールバー、プロパティ インスペクタ、スプレッドシートの各領域で構成されています。


なお、ノンシーケンシャル モードでは「面」ではなく、「コンポーネント」または「オブジェクト」を扱います。オブジェクトとは、個別の面の集合ではなく、体積を持つ三次元の立体です。

オブジェクトには、次の 3 つの基本的タイプがあります。

· 光源オブジェクト : ここからノンシーケンシャル光学系に向けて光線が発します。

· ジオメトリ オブジェクト : 光線が反射、屈折、散乱、回折する光学部品を定義するオブジェクトです。レンズ、プリズム、ミラー、CAD オブジェクトなどがあります。

· ディテクタ オブジェクト : 光線を検出して、放射照度や放射強度などの光学性能の定量的データを提供します。

NSCE でオブジェクト 1のプロパティ インスペクタを開きます。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/f4b52f8e-9679-4a93-b114-4e5e.png


[オブジェクト](Objects) を選択し、ジオメトリ オブジェクトのみが一覧表示されるようにして、一覧から [標準レンズ] (Standard Lens) を選択します。


プロパティ インスペクタを閉じます。オブジェクトのタイプは、ドロップダウン リストから選択できるほか、エディタの [オブジェクト タイプ] (Object Type) セルに直接入力することもできます。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/40dc6549-c56c-4202-899f-2e81.png

シェーデッド モデルのプロットを開き、オブジェクトを表示します。Y|Z 断面図を使用して、より意味のあるプロットにします。


オブジェクト全体を単体で定義した標準レンズ オブジェクトが表示されています。これは 2 つの面と厚みで構成したオブジェクトではありません。エディタを見ると、このオブジェクトを任意の (x, y, z) 位置に配置し、xyz の各軸を中心にティルトできることがわかります。つづいて、このオブジェクトを構成するガラスのタイプと、そのガラスを定義するパラメータ データを入力できます。ここでは以下のデータを入力します。

すべての [位置] (Position) [ティルト] (Tilt): 0.0

[材料](Material): N-BK7

[曲率半径1] (Radius 1): 5.0

[コーニック 1] (Conic 1):0

[有効口径 1] (Clear 1)[エッジ 1] (Edge 1): いずれも 1.0

[厚み] (Thickness):1.0

[曲率半径 2] (Radius2): 2.0

[コーニック 2] (Conic 2):0

[有効口径 2] (Clear 2):0.8

[エッジ 2] (Edge 2):1.0

これらの指定により、次の表示が得られます。


これは、面の集合ではなく、ソリッド オブジェクトとしてモデル化したレンズであり、全面的にパラメータで制御できます。

次に、エディタでこのレンズ オブジェクトを再度クリックし、Insert キーを押して新しい空オブジェクトを作成します。このオブジェクトを光源 (光線) オブジェクトとします。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/7c62ca4a-3eb4-4997-bd48-67b2.png

ここでは以下のデータを入力します。

以下を除き、すべてのパラメータを 0.0 に設定します。

[Y 位置](Y Position): 0.5

[Z 位置](Z Position): -1.0

[X 軸のティルト] (Tilt About X): 15.0

[描画光線](Layout Rays): 1

次のような光線追跡結果が表示されます。


光線追跡結果のすべてが表示されるように、スライス面操作ツールのわずかな操作が必要になることがあります。光線は、光源からレンズの前面のフェイス、さらにレンズの 2 番目のフェイスへと追跡されます。それ以降は光線が到達できるオブジェクトが存在しないので、わずかな距離だけ光線が描画されて、その光線の追跡は終了します。

次に、光源 (光線) オブジェクトの行番号をクリックして行全体を選択し、右クリックして [オブジェクトをコピー] (Copy Object) を選択します。


同じ行をもう一度クリックして強調表示を解除し、Ctrl + V を押すか、右クリックして [オブジェクトを貼り付け] (Paste Object) を選択し、上記のオブジェクトを新規オブジェクトとしてエディタに貼り付けます。これで、まったく同じ光源オブジェクトが 2 つ配置されます。そのいずれかで、パラメータを次のように変更します。

[Z 位置](Z Position): 2.0

[X 軸のティルト] (Tilt About X): -15.0

[Y 軸のティルト] (Tilt About Y): 180.0

その他のパラメータは変更しません。変更するたびにレイアウトを更新すると、変化する場所を確認できます。レンズの左右に 1 つずつ、計 2 つの光源が表示されます。


次に、レイアウト プロットの [設定] (Settings) [光線の分割](Split Rays) および [矢印の描画] (Fletch Rays) のオプションを選択します。


この簡単な例から、ノンシーケンシャル光線追跡の重要な利点がわかります。

· それは、光線の行先を指定する必要がないという点です。光源を発した光線は、その光路上にあるオブジェクトと相互作用します。

· 光線が屈折性のオブジェクトに到達すると、そのエネルギーの一部は反射し、一部は透過します。OpticStudio では、反射したエネルギーを引き継いだ「子」光線を生成できます。これらの子光線がその光路上にあるオブジェクトと相互作用し、その子光線の子光線が生成されます。この子光線からさらにその子光線が生成される過程が繰り返されます。

· 光線は、一部が反射および屈折するだけでなく、オブジェクト表面やオブジェクト体積内部で散乱 (表面での散乱と区別するためにバルク散乱と呼びます) することもあります。

· 光源、オブジェクト、ディテクタはグローバル座標系に配置され、互いに独立して位置の変更やティルトの適用が可能です。必要に応じ、他のオブジェクトを基準としてオブジェクトを配置することもできます。この処理については後述します。

透過、反射、散乱の各成分に光線が分割されることがあるので、分割のたびに、分割された各光線のエネルギーは減少します。したがって、エネルギー量が無視できるほど小さくなった光線が追跡されないように、光線追跡に何らかの制限を設定する必要があります。システム エクスプローラの [ノンシーケンシャル] (Non-Sequential) グループで、この制限を次のように定義します。


上記のパラメータを変更して、生成される子光線の数が変化する様子を確認してください。10-2 に設定すると子光線の数が減り、10-12 に設定すると多くなることがわかります。


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