形状エラーの特定方法 (第 2 部) - 設計例


形状エラーの特定方法 (第 2 部) - 設計例

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概要 : この記事は、形状エラー (エラー 10561) に関する記事の第 2 部です。

多く見られる形状エラーのいくつかを紹介するサンプル ファイルを収めた ZIP アーカイブが、この記事に添付されています。
この ZIP ファイルは、この記事の最後のページでダウンロードできます。

著者 : Dan Hill

公開日 : 2007 年 5 月 18 日

サンプル ファイル : 記事添付ファイル

対象 : エラー メッセージ




はじめに

この記事は、形状エラーに関する 2 部構成記事の第 2 部です。この記事で提供するサンプルで作業する前に、「形状エラーの特定方法」に目を通しておくことをお勧めします。

第 1 部で示したとおり、一般的に形状エラーには 3 種類の原因があります。
以下の表では、これらの概要をあらためて簡単に説明するほか、それぞれの参照ページ番号も示しています。これらのサンプルをひとつずつ順番に見ていくこともできますが、下表に示されているページに移動して、特定のサンプルの説明を参照してもかまいません。


原因 説明
#
入射ポートおよび射出ポートの配置が無効
ノンシーケンシャル コンポーネント (NSC) グループでは、入射ポートと射出ポートはどのようなオブジェクトとも交差できません。
さらに、射出ポートは、ノンシーケンシャル (NS) オブジェクトの面と直接接することはできません。
両方のポートは、NSC グループにあるどのオブジェクトからも貼り合わせ距離以上、離れている必要があります。
2
光源の配置が無効
光源を体積オブジェクトの内部に配置することはできますが、NSC エディタで [内部配置] (Inside Of) フラグを使用してそのような配置を指定しておく必要があります。
体積オブジェクトの境界に重なるように光源を配置することはできません。
光源オブジェクトの配置が誤っていると形状エラーが発生します。
5
ソリッド オブジェクトの構造が無効
ポリゴン オブジェクトやインポートしたオブジェクトなどのユーザ定義オブジェクトの定義が不適切なことがあります。
たとえば、ポリゴン オブジェクトが完全に閉じていないと、光線がそのオブジェクトを離れる時期を Zemax で判断できないので形状エラーが発生します。
7


混合モードの光学系

Zemax の混合モードで作業しているときに発生する形状エラーは、多くの場合、入射ポートまたは射出ポート (あるいはその両方) の配置に不具合があることが原因となっています。Zemax では、入射ポートと射出ポートの配置が誤っているかどうかを容易に判断できます。
下記のサンプル ファイルを使用して、この点を実際に紹介します。このファイルは、この記事の最後のページ (「まとめと参考文献」) でダウンロードできます。

ファイル : "Revised Core Clad Fiber_Geometry Error.ZMX"

注 :

このファイルは、Zemax > Samples > Non-Sequential > Fibers ディレクトリに保存されているファイル Core clad fiber.ZMX を編集したものです。
入射ポートと射出ポートの誤配置に伴うエラーを説明するために、いくつかの点を変更しています。

ダウンロードしたファイルを Zemax で開きます。このファイルでは、混合モードを使用して、K5/FK3 コア/クラッド ファイバーの中を、連続する円錐状で伝搬する光線を追跡します。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/5faf4831-267c-4d18-8c26-af44.gif

このファイルを開くと、形状エラーが表示されます。この光学系では射出ポートが意図的に誤って配置されているからです。エラー メッセージのウィンドウを閉じて、シーケンシャル光線がディテクタ面 (像面) に到達していないことを確認します。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/abe17951-b4d5-494c-a0a5-9c6f.gif

現在、[エラーを無視] (Ignore Errors) オプションがチェックされた状態になっています。この状態では、問題が解消されるまで、このエラーが引き続き表示されます。光学系を更新するたびに毎回エラー ダイアログを閉じる必要があるので煩雑です。こうした理由から、ユーザが選択できるオプションとして [エラーを無視] (Ignore Errors) が用意されています。[エラーを無視] (Ignore Errors) のチェックをはずして、現在のレンズ ファイルでの形状エラー メッセージを表示してみます。ヒント : NSC エディタのメニュー バーにある [エラー] (Error) メニューで [エラーを無視] (Ignore Errors) を使用して、エラーを無視するオプションを有効または無効にすることができます。メニュー オプションのチェック マークは、[エラーを無視] (Ignore Errors) が有効であることを示しています。



[エラーを無視] (Ignore Errors) のチェックをはずした後、キーボードの Ctrl+Shift+U を押してすべてのウィンドウを更新します。

次のエラー メッセージが表示されます。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/cfce4ced-0f86-4914-a311-0da8.gif


混合モードの光学系 II

現在のサンプル ファイルによる形状エラー メッセージから得られた情報を確認します。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/c577a487-6771-4c79-890a-ab5a.gif

このエラーは、このファイルで唯一の NSC グループの面 2 で発生しています。
ファイバー コアを表すシリンダ体積オブジェクト (オブジェクト 2) でエラーが検出されています。

エラーを診断するために、NSC エディタの [エラー] (Errors) メニューで [エラーを無視] (Ignore Errors) フラグを一時的にチェックしています。

このエラーがポートの誤配置によるものであることは既にわかっていますが、ここでは推定できる原因が不明であると仮定します。エラー メッセージから、エラーが NSC グループで発生していることはわかるので、面 2 に相当するコンポーネント グループとして NSC エディタに記述されている各オブジェクトを集中的に調査します。さらに、前述のとおり、混合モードの設計で発生する形状エラーの多くは、入射ポートまたは射出ポート (あるいはその両方) の誤配置に起因しています。

したがって、まず、NSC グループを構成するオブジェクトに対してこれらのポートが占める位置を確認します。レンズ データ エディタ (LDE) で NSC 面の [ポートを描画 ?] (Draw Ports?) フラグを変更することで、入射ポートと射出ポートを描画するかどうかを選択できます。入射ポートも射出ポートも描画しない場合は「0」、入射ポートのみを描画する場合は「1」を指定します。また、射出ポートのみを描画する場合は「2」、両方を描画する場合は「3」を指定します。



現在のサンプルで、このフラグを「3」に変更します。3D レイアウトを更新し、LDE の NSC 面にカーソルを移動して入射ポートをハイライト表示します。現在、入射ポートはファイバーの前面と同じ位置にあるので、その位置に問題はありません。なお、一般的には、NSC グループにあるどのオブジェクトからもある程度離れた位置に両方のポートを配置することをお勧めします。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/bba52dff-d796-4931-8b8a-8cca.gif

この入射ポートは光線追跡に影響していないので、射出ポートの位置に不具合がないか確認します。



混合モードの光学系 III ー 射出ポート

LDE で面 3 にカーソルを移動して、3D レイアウトの射出ポートをハイライト表示します。3D レイアウトから、光線が射出ポートで終端していることが明らかです。これは、射出ポートの配置が不適切であることを示しています。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/fe64f8c5-946c-446a-8c37-25d0.gif

射出ポートの位置は、LDE で NSC 面の [射出位置 X] (Exit Loc X)、[射出位置 Y] (Exit Loc Y)、[射出位置 Z] (Exit Loc Z) の各パラメータで設定します。現在、[射出位置 Z] (Exit Loc Z) が 50 mm に設定され、他の位置とティルトのパラメータはすべてゼロに設定されています。
これらの位置とティルトは入射ポートを基準とします。コアとクラッド両方の Z 方向長さも 50 mm なので、現在、射出ポートはファイバーの後のフェイスと同じ位置にあります。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/337debfb-9955-4c57-85f5-f469.gif


射出ポートは、ノンシーケンシャル オブジェクトのあらゆる部分から貼り合わせ距離以上離れた位置に置く必要があります。

この設計の目的に照らせば、射出ポートをファイバーの後のフェイスにこれほど近づけて配置する必要はありません。そこで、射出ポートの [射出位置 Z] (Exit Loc Z) を 50.5 に変更し、この厚みの追加分を吸収するために、面 3 の厚みを 0.5 mm 少なくします。3D レイアウトを更新し、これらの変更によって光線追跡の結果が実際に変化することを確認します。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/28eacee0-7d55-4962-8628-9884.gif

最後に、NSC エディタのメニューで [エラーを無視] (Ignore Errors) フラグのチェックをはずし、上記の変更によって形状エラーが修正されたことを確認します。[エラーを無視] (Ignore Errors) フラグのチェックを外した後、Ctrl+Shift+U を押してすべてのウィンドウを更新します。形状エラーが発生しなくなり、像面で光線を評価できるようになります。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/582891b0-9a54-494b-a2fa-dac7.gif


光源の誤配置

純粋なノンシーケンシャル モードの Zemax で作業しているときに発生する形状エラーには、いくつかの原因があります。たとえば、光源の誤配置や [内部配置] (Inside Of) フラグの誤使用が考えられます。下記のサンプル ファイルを使用して、このような可能性を実際に示します。このファイルは、この記事の最後のページ (「まとめと参考文献」) でダウンロードできます。

ファイル :"Revised LED_model_Geometry Error.ZMX"

注 :

このファイルは、Zemax > Samples > Non-Sequential > Sources ディレクトリに保存されているファイル led_model.zmx を編集したものです。

NSC 光源の誤配置に伴うエラーを説明するために、いくつかの点を変更しています。ダウンロードしたファイルを Zemax で開きます。
このファイルでは、Zemax の純粋なノンシーケンシャル機能のいくつかを使用して、1 つのディテクタを照射する 2 つの LED をモデル化しています。ファイルを開くと、自動的にノンシーケンシャル光線追跡が実行されます。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/180df764-684a-47da-9cc3-5eed.gif

現在、[エラーを無視] (Ignore Errors) オプションのチェックをはずして、形状エラー ダイアログが繰り返し表示されないようにしています。シェーデッド モデルのプロットを見ただけでも、ディテクタ平面上の光束が驚くほど完全な円形を示しており、上側の LED からの光線が考慮されていないように見えます。ディテクタ ビューアに表示された全パワーは約 5 mW であり、2 つの光源の全パワーを合わせた値の 1/4 に過ぎません。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/3389c697-cd7a-43b6-b19a-c0ee.gif

エラーによって実際にどれくらいパワーが失われているのかを確認するために、光線追跡/ディテクタ コントロールを再度実行します (モンテカルロ光線追跡が実行されます)。[光線追跡/ディテクタ コントロール] (Ray Trace/Detector Control) ダイアログを表示するには、メイン メニューから [解析] (Analysis) → [ディテクタ] (Detectors) → [光線追跡/ディテクタ コントロール] (Ray Trace/Detector Control) を選択するか、ボタン バーの [Dcl] ボタンをクリックします。[ディテクタのクリア] (Clear Detectors) を選択して、次の図のようにダイアログのオプションをチェックします。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/2b66d916-40c0-49e2-a1c2-a5d1.gif

[追跡] (Trace) をクリックして、光線追跡が完了するまで待ちます。光線がランダムに生成されるので、得られる結果は以下の説明と若干異なることがあります。それでも、大きくかけ離れた結果になることはありません。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/9c2efd81-4408-47bb-89c4-3615.gif

光線追跡が完了すると、閾値に起因するエネルギー損失とエラーに起因するエネルギー損失が報告されます。エラーに起因するエネルギー損失は約 10 mW です。これは、2 つの光源からの合計パワーの約半分に相当するきわめて大きな値です。正しい結果が得られるように、これらのエラーを早急に修正する必要があります。


光源の誤配置 II

エラーの原因を特定するために、[エラーを無視] (Ignore Errors) のチェックをはずし、Ctrl+Shift+U を押して光学系を更新します。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/cea5d26e-3778-4e08-852b-e25d.gif

ダイアログに示された情報を記録してから、[No] (いいえ) をクリックして、すべてのエラー メッセージ ウィンドウを閉じます。[エラーを無視] (Ignore Errors) をチェックしてその設定を元に戻します。このサンプル固有の光線の不具合は光源オブジェクト 13 に起因しています。これは、上側の LED 光源を表す光源 (体積) オブジェクトです。さらに、オブジェクト番号 11 でもエラーが発生しています。オブジェクト 11 は上側 LED の本体を表しています。

光源 (体積) 13 が配置された領域を拡大表示して、疑義のある点を確認します。
この光源 (体積) が体積オブジェクトの境界をまたいでいることが明らかです。この状態が問題になっています。特定の光源を出発する光線は、そのすべてが同じ体積の内部から出発する必要があります。単一光源の 2 本の光線が、その光源と異なる体積オブジェクトから出発することはできません。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/c15ee0a6-8d46-4224-948a-1be2.gif

この光源 (体積) オブジェクトは、接続ワイヤー (オブジェクト 16 と 19) に接触している必要があります。光源 (体積) オブジェクト 13 の [Z 位置] (Z Position) を 1.6 に変更し、ダイの境界をまたがないようにして、接続ワイヤーと接触するように配置します。

この段階では、形状エラーがまだ解消されません。これは重要な点です。上側 LED の発光源である光源オブジェクトは、LED 本体の内部にあるので、そのような指定が必要です。上側 LED 本体は、オブジェクト 11 で記述されています。NSC エディタで、光源 (体積) オブジェクト 13 の [内部配置] (Inside Of) フラグを 11 に変更します。



モンテカルロ光線追跡を再度実行します。これで、形状エラーが発生する可能性は大幅に低くなりました。結果からわかるように、損失エネルギーは何桁も減少しています。すべての損失エネルギーが無視できるほど少ないことから、ディテクタ ビューアに示される結果を高い確度で評価できます。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/1b88cf23-dbd7-4086-8a43-28c0.gif

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/ddd9f919-19a3-4d1d-b5d8-c1a6.gif

形状エラーは、追跡対象の光学系に重大な欠陥があることを示唆している可能性もあることを認識しておく必要があります。まったく問題のない光学系であっても、わずかな光線エラーが発生することがあります。このようなエラーの主な原因は、これらの光線がフェーセットどうしまたは面どうしの境界に入射したために、面との正確な交差点を計算できなかったことにあります。これらの光線は、Zemax によって内部的に「捕捉」されて吸収または終端されることが普通です。ほとんどの場合、これらの光線に伴う「エネルギー損失」量は、設計で定義されているすべての光源の合計パワーに比較すると微々たるものです。したがって、これらの光線が最終的な光学系の結果に有意な影響を及ぼすことはないので、無視しても問題はありません。


無効なユーザ定義オブジェクト

ポリゴン オブジェクトやインポートしたオブジェクトなどのユーザ定義オブジェクトはきわめて多くの場面で使用されています。これらのオブジェクトを適切に定義していない場合、そのような無効な状態のオブジェクトを通る光線を追跡すると形状関連のエラーが発生します。下記のサンプル ファイルを使用して、このような形状エラーを実際に示します。このファイルは、この記事の最後のページ (「まとめと参考文献」) でダウンロードできます。

ファイル :"Revised Interferometer.ZMX"

注 :

このファイルは、Zemax > Samples > Non-Sequential > Coherence ディレクトリに保存されているファイル lnterferometer.zmx を編集したものです。ユーザ定義オブジェクトを通る光線追跡に関連するエラーを説明するために、いくつかの点を変更しています。

この干渉計のファイルと同時に、Splitter_2.pob ファイルもダウンロードします。
この .POB ファイルは、必ず Zemax > Objects ディレクトリに保存します。ダウンロードしたファイルを Zemax で開きます。このファイルでは、純粋なノンシーケンシャル機能のいくつかを使用してディテクタ平面に見られる干渉縞を表示します。このファイルを開くと自動的に形状エラーが表示されます。形状エラーがあることを受け入れると、ノンシーケンシャル光線追跡が始まります。ディテクタ ビューアの結果が予想と異なることがすぐに明らかになります。以下で、この形状エラーを詳しく検討します。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/4156d4ad-b514-4c99-a45b-1011.gif

[エラーを無視] (Ignore Errors) のチェックを一時的にはずし、Ctrl+Shift+U を押して光学系を更新します。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/e8c3246e-cea4-4732-a9cb-b2ec.gif

この純粋なノンシーケンシャル光学系では、干渉計を通ってエラー光線がたどった光路を厳密に確認することによって問題を診断することが効果的です。その目的で、NSC エディタの [ツール] (Tools) メニューにある光源 (光線) 生成ツールを使用します。



このツールを使用すると、形状エラー メッセージに表示された光線とまったく同じ位置と同じ方向余弦を持つ光線を送出する光源 (光線) オブジェクトが NSC エディタに追加されます。



および



さらに、[レイアウト光線数] (# of Layout Rays) と [解析光線数] (# of Analysis Rays) をゼロに設定することで、光源 (矩形) を無効にします。



この結果、形状エラーの生成につながる、変化のない単一光線が得られます。このような状態が得られていることを確認するには、光学系をもう一度更新し、送出時の座標と方向余弦が前回と正確に同一な光線によって形状エラー メッセージが再び発生することを確認します。


無効なユーザ定義オブジェクト II

光源 (光線) を定義したので、エラー原因の解析が容易になりました。
[エラーを無視] (Ignore Errors) をチェックした状態に戻し、[光線追跡/ディテクタ コントロール] (Ray Trace/Detector Control) ダイアログを開いて ([解析] (Analysis) → [ディテクタ] (Detectors) → [光線追跡/ディテクタ コントロール] (Ray Trace/Detector Control))、以下の設定でモンテカルロ光線追跡を実行します。追跡完了後に光源光線を詳しく解析できるように、[光線を保存] (Save Rays) を必ずチェックしておきます。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/e39e22cd-4c7c-40ee-b03a-7f72.gif

光線の伝搬状況を評価するために、光線データ ベース ビューアを開きます ([解析] (Analysis) → [データベース] (Database) → [光線データ ベース ビューア] (Ray Database Viewer))。光線データベース ビューアの設定で、先ほど保存したファイルの名前が [ファイル :] (File:) に表示されていることを確認します。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/01d8d487-081f-45ac-a590-8a53.gif

ここでは光線データベース ビューアで光線の伝搬経路をたどっていますが、問題がオブジェクト 5 で発生していることは、形状エラー メッセージから既にわかっています。光線データベース ビューアで明らかになることは、オブジェクト 7 (ディテクタ (矩形)) に光線が到達した時点で、その光線がオブジェクト 5 の内部に存在していると見なされていることです。これは [In] 列と [Hit] 列のデータからわかります。このディテクタを通過した光線は終端されています。これは、ビューアの Z 列に表示された * からわかります。



光線は、ディテクタに到達する前にポリゴン オブジェクト (Splitter_2.POB) から射出している必要があります。したがって、.POB ファイルの定義を見直すことが不可欠です。シェーデッド モデルでは、スプリッタの後のフェイスが完全に欠落しているように見えます。これが問題の原因と考えられます。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/c10f1f81-f50c-4aa5-8777-de42.gif

テキスト ビューアで .POB ファイルを表示し、このポリゴン オブジェクトの定義を確認します。定義されているフェイスやシンタックスを検討すると、ポリゴン オブジェクトの後のフェイスを記述した行がコメント アウトされていることがわかります。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/c57cefe0-c2d7-4974-b4a6-870e.gif

上図に示した行から「!」を削除して、.POB ファイルを再度保存します。
つづいて、NSC エディタの [編集] (Edit) メニューで [全てのオブジェクトを再読み込み] (Reload All Objects) を選択します。

[エラーを無視] (Ignore Errors) フラグのチェックをはずして光学系を更新します。形状エラーは発生しなくなっています。これで光源 (光線) オブジェクトを削除し、光源 (矩形) を使用した光学系解析を再開できます。

http://forum.zemax.com/Uploads/Images/67a3fa22-eb78-47e7-af09-e5c6.gif

これは、オブジェクト定義の誤りが、光線追跡で問題の原因となる可能性があることを示す良い例です。このサンプルでは、ポリゴン オブジェクトの後のフェイスには光線が決して到達しません。したがって、Zemax で扱っている限り、光線がポリゴン オブジェクトから射出することはありません。Zemax では内部的にこの光線の追跡を継続していますが、最終的に体積から光線が射出する位置を見出すことができません。問題はこの点にあります。これで、この形状エラーの特徴を特定できました。


まとめと参考文献

この記事では、さまざまな原因で形状エラーが発生するサンプル ファイルの概要を説明してきました。エラーの原因を特定するためにここで採用した各種の手順は、他のファイルを診断する際の一般的な指針または手順として応用できます。


参考文献

『Zemax 光学設計プログラムのユーザーズガイド』 (Zemax Development Corporation 編)

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