物理光学の概要


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概要: この記事では、物理光学の概要と使用に際しての注意点をまとめています。

著者: Michael Humphreys

公開日: 2018年7月4日

サンプルファイル: なし

対象: OpticStudio、Physical Optics

物理光学が必要となる条件

物理光学は、従来の光線追跡をベースとした幾何的解析や、波面をベースとした回折解析が正確ではないような、極めて特殊な条件下でのみ必要となります。物理光学伝搬を使用しなければならない3つの条件は以下の通りです。
・ 中間焦点に(ピンホール空間フィルタのような)開口が設置されている場合
・ ハードアパチャー近傍で生じる回折効果(ギブス現象など)を解析する場合
・ ビームの“自己回折”が無視できないほど長距離(z >> r)を伝搬する場合
系が上記3条件に相当しないのであれば、POPは必要なく、むしろ使わないことを推奨します。これらの条件に相当していなければ、他に機能でより高速で正確な結果が得られます。

物理光学を使用する前に

POPを使う前に、機能のコンセプト、ステップ、すべての前提条件について完全に理解しておく必要があります。これは時間と根気を要する大変な作業であり、1日で正しい結果が得られることはないかもしれません。POPを使う前に、ヘルプファイルの“物理光学伝搬について”のセクションを読み、以下の記事やウェビナーを参照してください。

物理光学の記事
物理光学伝搬(POP)の使用方法第1部:設定およびビーム ファイル ビューア
物理光学伝搬(POP)の使用方法第2部:ビーム強度の検証
物理光学伝搬(POP)の使用方法第3部:ビーム位相の検証
Exploring Physical Optics Propagation in OpticStudio (English)
What is the size of my POP beam? (English)

ウェビナー (英語)
Laser & Fibers Tutorials
Laser Applications

概要

物理光学伝搬アルゴリズムは以下のようなステップを踏みます:
・ 系全体で主光線を追跡して、ビームの経路を決定する。
・ 系全体で近軸ガウシアンビームTEM00を追跡してレイリー領域を決定する。レイリー領域から実際のビームを伝搬させる場合にどのフーリエ変換アルゴリズムを使用すべきか決定する。
・ 系全体でビームを表現する点グリッド(実部と虚部)を追跡する。ある面から次の面への伝搬にはフーリエ変換が用いられる。

グリッドが次の面に到達すると、その面を通過するために光線光学に戻り、その面を通過後で新たなビームを表現する新たなグリッドが生成されます。グリッドサグもしくはグリッド位相の位相変化でエイリアシングが生じていない(隣接グリッドでの位相変化がπ以内である)限りは、その面でPOPを使用可能です。その面内での位相変化が大きすぎる場合は、サンプリング点数を増やすか次の面までの伝搬に光線光学を使うことができます。そして、次の面でエイリアシングが生じない程度に位相変化が小さければ、再度POPに切り替えることができます。

物理光学の落とし穴

光線とPOPの不一致

レイアウトに表示される光線は、主に システムエクスプローラ > アパチャー で決まります。光線の開始位置は面 0 の厚さで決まり、光線の初期サイズはアパチャーの設定で決まります。一方、POPの開始位置はPOPの設定画面の 一般 > 開始面(開始面には面 0 を選択できません)で決まり、POPの初期サイズは 初期ビーム > ビームタイプ で決まります。光線光学とPOPは接続されていないため、POP解析の設定をする際は、両者で異なる設定にならないように十分配慮する必要があります。

伝搬レポートの確認

POPは、いくつかの初期設定を検証します。検証内容は、サンプリング数の不足、ガードバンド幅の不足、位相エイリアシングの可能性です。これらの警告は設定をどうするべきかの判断に極めて有益ですが、構築した系によっては、これらの警告を無視することもできます(OpticStudioがすべての系に対して妥当性の限界を判断できるのであれば、OpticStudioが自動的にそれを考慮して問題を解消できるはずです)。伝搬レポートで報告される警告を常に確認し、構築した系において無視できる警告であるか判断する必要があります。

位相エイリアシング

ビームの照度(電場の実部)が一見“良好”のように見えても、各面での位相を確認する必要があります。位相は2πモジュロで計算されます。モジュロの意味は、位相が +πに到達すると、すぐ次のピクセルで -πに折り返されるということです。位相エイリアシングは疑似カラーにおける円/ノイズ、もしくはX/Y断面におけるリップル(線がプロットの上下端まで到達せずに折り返される状態)として確認できます。


位相エイリアシングを修正するためには、サンプリング数を増やすか、レンズデータエディタ > 面のプロパティ > 物理光学 で“次の面までの伝搬に光線を使う”をチェックします。

不適当なサンプリング

位相エイリアシングが生じる最もよくある原因はサンプリングの設定が不適切なことです。サンプリング数が十分多く設定されているかは、以下の2か所で確認できます。物理光学伝搬 > ビーム定義 もしくは レンズデーエディタ > 面のプロパティ > 物理光学 です。適切なサンプリングとは、サンプリング数と幅の両方を含みます。レンズデータエディタで入力するサンプリング数は、初期ビームで設定したサンプリング数を超えてはなりません。物理光学伝搬の初期ビームに十分大きなサンプリング数を設定し、レンズデータエディタではサンプリング数と幅を手動で調整するようにしてください。

不適切なガードバンド

フーリエ変換(線形空間から周波数空間への変換)を実行する場合は、一方の空間では有限だったビームがもう一方の空間では無限のビームになります。有限のグリッド数のフーリエ変換(離散フーリエ変換)を計算機で実行するためには、フーリエ変換自体が周期関数になります。±1次が実際のビームにノイズとし滲入しないように、ビームの周辺を数値が0に設定されたピクセルで取り囲む必要があります。ビームには常にノイズが入りますが、そのノイズとなるデータには0が設定されているため、結果として実ビームへの影響を防ぐことができます。ガードバンド幅が不十分の場合、0でないピクセルのデータが滲入して結果が乱されます。


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